【社会福祉法人】賞与引当金の会計処理

社会福祉法人の会計

目次

厚生労働省通知:賞与引当金について

 

<賞与引当金の計上は、法人と職員との雇用関係に基づき、毎月の給料の他に賞与を支給する場合において、翌期に支給する職員の賞与のうち、支給対象期間が当期に帰属する支給見込額を賞与引当金として計上する。>

 

賞与引当金の会計処理

 

社会福祉法人の会計年度は4月~3月ですが、

賞与の対象期間がそれに一致することは稀です。

 

 

たとえば賞与の支給が7月の場合、

対象期間は(前年度)12月~5月であることが多いです。

 

 

その場合、4~5月対象期間分の賞与は支給した年度に属する費用ですが、

12月~3月対象期間分は前の年度に属する費用とするのが会計的には正しいです。

 

 

支出は一つの会計年度ですが、費用負担は二つの会計年度になります。

 

 

具体的にどう会計処理をするかというと、

 

 

①年度末:7月支給見込額を算定する

 

②年度末:①×4/6の金額を賞与引当金に繰り入れる

 

③賞与支給時:賞与引当金を取り崩す

 

 

②で4/6をかけるのは、6ケ月(対象期間:12月~5月)のうち

繰入れる年度に属する期間が4ケ月(対象期間:12月~3月)だからです。

 

賞与引当金の仕訳例

 

①年度末

 

賞与引当金繰入 / 賞与引当金 7,000,000円

(資金仕訳なし)

 

※(翌年度賞与支給見込額)10,500,000円×4/6=7,000,000円

 

②賞与支給時

 

賞与引当金 / 職員賞与 7,000,000円

(資金仕訳なし)

 

 

職員賞与 / 現金預金 10,500,000円

(職員賞与支出 / 支払資金)

 

 

※②入力時点で

(CF)職員賞与支出 10,500,000円

(PL)職員賞与 3,500,000円

(BS)賞与引当金 0円

 

引当金明細書の作成

 

賞与引当金を計上した会計年年度については、計算書類の附属明細書として別紙3(⑨)を作成する必要があります。

 

作成方法については下記リンクにまとめました。

【社会福祉法人】引当金明細書の作成方法(作り方)

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