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量的重要性と質的重要性
重要性の原則とは、会計上「重要でない」とみなした経費は簡便に処理できるという原則です。
たとえば5万円のパソコンは固定資産として計上しない、といったことや、4000円の前払い年会費をすべて当期に属する費用として計上する、といったことが挙げられます。
重要性の原則には、「量的重要性」の側面と「質的重要性」の二つの側面があるとされています。
量的重要性
量的重要性とは、ある金額を下回るものについて簡便な処理をするという基準です。
10万円未満の減価償却資産を一括で経費処理するようなときに使います。
金額が小さいものはややこしい処理をしなくてもいい、ということです。
取得価額だけを見て判断すればいいので、判断が容易です。
質的重要性
質的重要性とは、その資産や負債が商売上重要であるか否かを重視する基準です。
たとえば魚屋さんでいえば、包丁は重要な資産です。
イラストレーターでいえば、ペンタブは重要な資産です。
商売上重要だ、と判断できる時、それを「重要である」取引だとみなします。
結構妥当な視点ですが、この原則を使用するときは判断が難しい、という問題点があります。
重要性の原則の適用
量的重要性と質的重要性を比べると、量的重要性の方が判断が容易であるため、重要性の原則を使うさいは、量的重要性に基づいた処理の方がおすすめです。