条件付債務とは、保守主義の考え方に基づく、将来の損失に備える意味あいの負債です。
現時点では発生していなくても、将来発生する可能性が高く、その費用について合理的に見積もることができる場合は、その原因が発生した事業年度において負債として認識する必要があります。
簿記会計的には、費用を計上するとともに、貸借対照表上の負債の部に表示する処理を行います。
これによって収益と費用(引当金の繰入額)が対応し、適正な期間損益計算を行うことができるというメリットがあります。
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例1:退職給付引当金
退職金は、いまは支払義務が確定していなくても、将来は確定し、法人の純資産が減少する予測ができます
→ 退職給付引当金を計上します。
例2:賞与引当金
賞与は、一定期間における仕事ぶりを評価し、定期的な給与とは別に支給されるものであるため、年度末において発生していると考えられる賞与を見積もることができます。
→ 賞与引当金を計上します。