【民法】善管注意義務と忠実義務とは

散歩中の白い犬 民法

目次

善管注意義務とは

 民法第644条は善管注意義務について定めた規定です。
 「受任者は、委任の本旨に従い、善良な管理者の注意をもって、委任事務を処理する義務を負う」とあります。
 具体的には各種法律や契約によって定められますが、「善管注意義務」とは「業務を委任された者の職業や専門家としての能力、社会的地位などから考えて通常期待される注意義務」と考えてよさそうです。

 

善管注意義務 違反の例

会社法等の法令、定款、株主総会の決議への違反/自己もしくは第三者の利益を図る目的、または会社に損害を与える目的でその権利を行使する/通常の経営者を基準として、その判断が著しく不合理であった場合

 

任務懈怠責任と経営判断の原則

 経営判断について任務懈怠責任(善管注意義務違反)が問われる場合もあります。
 経営判断の過程とその内容について著しい不合理があったような場合について、役員の責任が認められた例もあります。

 

忠実義務とは

 忠実義務とは、民法の委任にあたり必要とされる善管注意義務をより一層明確にした義務である、と解されています。

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