目次
1.費用配分(流動化)
固定資産の取得に要した費用を、その耐用年数に応じ減価償却を通じて適正に期間配分する。
それゆえに減価償却は将来における資産の再取得時の資金財源となる。
ここで勘違いしてはいけないのは、資金財源となるとはいえ、減価償却費相当額をわざわざ積み立てる必要はない(=支払資金から特別積立資産として積み立てる必要はない)ということ。
ちゃんと帳簿上は資金が貯まっているからである。
2.資産評価
資産は時間の経過や使用によって、取得価額が(目に見えずとも)減っていく。
費用配分により、その期間に費用として計上した分だけ資産価格を減らすことで、資産価値の評価を正しく行うことができる(正しい価額を貸借対照表に表示することができる)。
3.資金回収(自己金融効果)
減価償却は費用として計上されるが、資本の支出を伴わない。したがって、内部に(資金が)留保されることになる。
したがって過去に資産を獲得するために支出した金額(過去の投資額)を毎期分割して資金を回収していると考えることができる。