目次
はじめに
国税徴収法における差押えは、税務職員が滞納者の財産に対して行う法的手続きの一つです。
そして、差押えた財産から生じる果実に対する差押効力は、その種類によって異なります。
(果実といってもフルーツとかだけに限りません。)
今回は、この果実に対する差押効力の詳細について解説します。
天然果実に対する差押効力
差押えた財産から採れる天然果実には差押効力が及びます。
天然果実とは、差押された財産から自然に生じるもの(リンゴの木→リンゴの実、乳牛→ミルク、羊→羊毛、など)を指し、これには差押えた財産と同じように、差押効力が存在します。
法定果実に対する差押効力
一方、差押えた財産から採れる法定果実には基本的に差押効力が及びません。
法定果実とは、差押えた財産から「使用の対価」として生じるもの(アパート→家賃、田畑→小作料、など)を指します。
ちなみに例外として、債権を差押えた場合における差押え後の利息には差押効力が及びます(差押前の利息については、元本とは別に差押を行う必要があります)。
まとめ
差押財産から生ずる果実に対する差押効力は、果実の種類によって異なります。
天然果実には及び、法定果実には及ばない(利息の例外あり)、です。
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