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所得税法の概要
所得税は、個人の所得に対して課される税である。
所得を性質の違いにより10種類に分類し、異なる計算の仕組みを採用している。
所得は担税力を表す指標として使われることが多い。
基礎控除などの人的控除が存在する。
累進課税による課税が行われている。
所得とは何か
消費型所得概念と取得型所得概念に分けられる。
消費型所得概念
消費と所得が一致するという考え方。
貯蓄には課税しないため、富の偏在を招きやすい。
また、資金の借り入れも課税対象になってしまう。
取得型所得概念
取得を所得とみなす考え方。これもさらにふたつに分かれる。
制限的所得概念と包括的所得概念である。
制限的所得概念
経済的利得のうち、反復・継続して生じるもののみ所得としてとらえる考え方。
一時的・臨時的な利得は所得ではないと考える。
たとえば資産の値上がりによるキャピタルゲインも所得ではないと考えるため、富裕層に課税が及ばないことがある。
包括的所得概念
純資産の増加を所得ととらえる。
所得税法が採用している概念はこれ。
所得=期末純資産-期首純資産+消費